こんにちは、つるりです。
春が近づくと、暖かい風とともに「春一番」が吹きます。
この時期は気温の変化が激しく、体調を崩しやすいと感じる方も多いのではないでしょうか?特に、くしゃみや鼻水、のどの痛みなど、アレルギーや風邪のような症状に悩まされることが多いですよね。
漢方では、こうした症状の原因を「風邪(ふうじゃ)」と考え、外部からの邪気が体に影響を与えるとされています。
この記事では、春一番とは何かを解説し、漢方の「風邪(ふうじゃ)」との関係や、その対策について詳しくお伝えします。季節の変わり目を健康に乗り切るために、参考になったら嬉しいです。
では、いってみよー!
春一番とは立春の後、1番に吹く強い南風
春一番とは、立春(2月4日ごろ)から春分(3月20日ごろ)までの間に、日本の沿岸部で初めて吹く強い南風を指します。この風は、冬から春へと季節が移り変わる際に発生し、気温が一気に上昇することが特徴です。
春一番が吹く要因として、冬の寒気と春の暖気がぶつかることで、大気の状態が不安定になることが挙げられます。この気象現象は、日本海で発生する低気圧が急激に発達し、南風が強まることで起こります。そのため、春一番が吹いた翌日は、再び寒さが戻ることも珍しくありません。
春一番が吹くと、気温が高くなる一方で、強風による影響もあります。たとえば、砂ぼこりが舞いやすくなり、花粉の飛散量も増加するため、花粉症の方にとってはつらい時期となるでしょう。さらに、急激な気温の変化が体調に影響を及ぼし、風邪をひきやすくなることもあります。
その状態を、漢方では「風邪(ふうじゃ)」と呼びます。
風が吹くと気になるあれこれ「風邪(ふうじゃ)」
漢方では、風邪(ふうじゃ)とは外部から体内に入り込む「邪気」の一種であり、風によって運ばれる病気の原因と考えられています。特に、春先は気温の変化が激しく、体が対応しきれないため、風邪(ふうじゃ)の影響を受けやすくなります。
風邪(ふうじゃ)の主な症状
- 頭痛
- 鼻水やくしゃみ
- のどの痛み
- 寒気や発熱
- 関節のこわばり
これらの症状は、一般的な風邪とよく似ていますが、漢方では「風寒(ふうかん)」と「風熱(ふうねつ)」の2種類に分類されます。
- 風寒(ふうかん): 体が冷えて免疫力が低下し、くしゃみや鼻水、寒気が生じる状態。
- 風熱(ふうねつ): 体が熱を持ち、のどの痛みや発熱を伴う状態。
春は、寒暖差が大きくなるため、風寒と風熱のどちらにも注意が必要です。
特に風の影響を受けやすい春の養生について詳しく解説!
1. 体を温め「肝」をいたわる食材を食べる
春先は気温の変化が激しいため、体を温める食材や、春に弱る「肝」をいたわる食材を積極的にとることが重要です。
・体を温めるもの(ニオイが強いものや黒い食材)
ねぎ、しょうが、にんにく、黒豆、黒ゴマ、黒キクラゲ、黒豆茶など
・「肝」をいたわる食材(柑橘類や香りが良い緑の食材)
金柑、みかん、大葉、三つ葉、パセリ、パクチー、セロリ、ミントティー、ジャスミン茶など
お茶は、習慣にして手軽に摂れるのでおすすめです!
2. ゆったりとした運動で血流を促進する
春は気温が上昇するものの、朝晩の冷え込みが残るため、体が冷えやすくなります。適度な運動を取り入れ、血流を促すことで、風邪(ふうじゃ)の侵入を防ぐことができます。
・深い呼吸で行える軽いストレッチや散歩、ヨガがおすすめ
3. 良質な睡眠をとる
春は自律神経が乱れやすくイライラしたり怒りっぽくなる他に、体調も崩しやすくなります。十分な睡眠を確保することで、免疫力を高め、風邪(ふうじゃ)に負けない体を作ることが大切です。
・「肝」の時間(夜中の1時〜3時)には寝ている
漢方では春は「肝」を癒すことが大切と言われています。「肝」の時間は夜中の1時〜3時で、寝ている間に解毒や血の貯蔵・分配が進みます。この時間にしっかりと休んでいないと、解毒されていない血が翌日も全身を巡ることになるのでダルさが出てしまうんです。5分でも早く寝る準備ができるように心がけましょう。
・「肝」を癒す香り(柑橘系)を利用する
寝る前にリラックスするために、アロマを活用するのもおすすめです。肝に良い香りはレモン、グレープフルーツ、ベルガモットなどの柑橘系です。ぜひ活用してみてください!
関連記事:【必見】ストレス解消にアロマが効く!その効果と注意点を徹底解説
春だけじゃない風邪(ふうじゃ)の養生の基本
漢方では春は特に風の影響を受けやすいと考えられていますが、上でも解説したように、季節ごとに違った風邪(ふうじゃ)の影響があります。共通して言えることは、体のバリア機能を高めることが重要ということです。バリア機能が低下すると、寒さや湿気、風などの外的要因によって体調を崩しやすくなります。
1. 体を冷やさないようにする
風寒(ふうかん)タイプの風邪(ふうじゃ)は、寒さや冷えによって引き起こされるため、特に気をつける必要があります。
対策
- 気温の変化に応じて、適切な服装をする(首・手首・足首を冷やさない)
- 冷たい飲み物や生ものを摂りすぎない
- 入浴や足湯で体を温める
2. 食生活でバランスを整える
体を養うためには、日々の食事が重要です。食材の選び方によって、風邪(ふうじゃ)の影響を軽減できます。
風邪(ふうじゃ)別の食材選び
- 風寒タイプ(冷えが原因) → しょうが、ねぎ、シナモン、羊肉、味噌汁
- 風熱タイプ(熱がこもる) → 緑茶、大根、ゴーヤ、ミント、豆腐
- 風湿タイプ(湿気によるだるさ) → はと麦、とうもろこし、小豆、春菊
特に、冷えやすい人は、温かいスープや生姜湯などを積極的に摂るとよいでしょう。
3. 良質な睡眠をとる
睡眠不足は、体のバリア機能を弱め、風邪(ふうじゃ)に対する抵抗力を低下させます。
良質な睡眠のためのポイント
- 寝る1時間前にはスマートフォンやテレビを控える
- ぬるめのお湯(38〜40℃)に入浴し、リラックスする
- 就寝前に温かい飲み物を飲み、体を温める
季節ごとの養生ポイント
季節によって風邪(ふうじゃ)の影響が異なるため、それぞれに合った対策が必要です。
春(風邪=風熱が強まりやすい)
- 花粉症対策として、緑茶やれんこんを食べる
- 汗をかきすぎると熱がこもるため、適度な水分補給を心がける
夏(風邪=風湿が強まりやすい)
- クーラーの冷えに注意し、羽織るものを準備する
- 水分を摂る際は、冷たいものではなく常温のものを選ぶ
秋(風邪=乾燥による影響)
- 肺を潤す食材(梨、白きくらげ、はちみつ)を摂る
- 急激な温度変化に備えて、ストールや靴下で冷えを防ぐ
冬(風邪=風寒が強まりやすい)
- 体を温める食材(生姜、ねぎ、羊肉)を意識して摂る
- お風呂でしっかり温まり、血流をよくする
季節を問わず気をつけるべき生活習慣
風邪(ふうじゃ)の影響を受けやすい人は、以下の点に注意しましょう。
1. 急な温度変化を避ける
特に冬や春先は、屋内外の温度差が激しくなります。温度変化が激しい環境では、風邪(ふうじゃ)が体に入り込みやすくなるため、服装や室温の調整が大切です。
2. 過労やストレスを溜めない
ストレスが溜まると自律神経のバランスが崩れ、免疫機能が低下します。適度な休息や、リラックスできる時間を確保することが重要です。
3. 定期的な運動を取り入れる
運動は血行を良くし、風邪(ふうじゃ)を体外へ追い出しやすくします。特にウォーキングやストレッチ、ヨガなどの軽い運動がおすすめです。
まとめ
春一番は、冬から春へと移り変わる際に吹く最初の強い南風であり、気温の急変や花粉などの飛散を引き起こします。その影響で体調を崩しやすくなり、漢方でいう「風邪(ふうじゃ)」の影響を受けやすくなります。
風邪(ふうじゃ)を防ぐためには、体を温める食事をとることや、適度な運動、肝を癒す、十分な睡眠を意識することが大切です。
- 体を冷やさないようにすることで、風寒(ふうかん)の影響を防ぐ
- 食生活を見直し、風邪(ふうじゃ)の種類に応じた食材を摂る
- 良質な睡眠をとることで、免疫力を高める
- 季節ごとの影響に応じた養生を意識する
- ストレスを溜めず、運動や休息を取り入れる
こうした習慣を意識することで、風邪(ふうじゃ)の影響を受けにくい健康な体を維持できます。日常生活に取り入れ、体調管理をしっかり行いましょう。
風の影響を受けやすい春を快適に過ごすために、参考になったら嬉しいです。
では、また!
関連記事:【知らなきゃ損】漢方とは?更年期障害にもおすすめの理由を徹底解説!
関連記事:【ヤバい】漢方薬の麻黄湯が辛い咳や高熱に速攻で効くって本当?
コメント